斎場・葬儀場設計の考え方
葬儀場は亡くなった方をお別れをする場所であり、生前に縁があった多くの方が訪問されます。斎場・葬儀場設計では様々な方が訪れることを注視し、それに対応した形にすることが肝要です。
例えば高齢者や身体の不自由な方が訪れることは必須で、階段などの段差が多いと転倒の危険が生じます。しかも奇しくも同じタイミングで葬祭を開催することも多かったりするので、家同士が重ならない様に区分けや仕切りがしっかり行われていることもポイントです。
葬儀場設計でも居心地の良さが重要で、落ち着いて故人をしのぶことができることが必要不可欠になります。会食や談笑をする場が必要で、清潔感が溢れて好まれる雰囲気を作り出すことが重要です。
また斎場・葬儀場設計では多くの方が集えるようになっていますが、その構内を歩行で移動するシーンが多くなります。火葬や骨上げを行う場なども必要になりますので、円滑な移動を実現できる空間を目指すべきです。
さらには葬儀の祭典を運営する係の人も管理をしやすいように、葬儀場設計を行っておくのも重要になります。
葬儀場設計は家族葬がしやすく様々な宗教に対応可能な施設であることが大切
最近の葬儀は、大勢の参列者を招く盛大なものではなく、家族・親族内だけで行う、いわゆる家族葬が増えているようです。他の人に気兼ねしなくて良いというのは、家族葬の最大の魅力です。
他人に見せるわけではないので費用も安く抑えることができます。一世代前に比べて子どもの数が減り、家族・親族も10人前後、あるいはそれ以下というケースが多くなっているのも、家族葬が人気の理由と言えるでしょう。
このような最近の葬儀の傾向を考えると、葬儀場設計において家族葬がしやすい施設とする必要があります。100人入場可能な大広場で10人ばかりの人しか集まらないとすれば、無駄なスペースになってしまいます。
現代のニーズに合わせた葬儀場設計が求められているということです。
それと共に宗教の多様化もあり、様々な宗教のスタイルに合わせやすい構造になっていることも大切です。やはり仏式が一番多いのですが、キリスト教式も増加傾向にあります。
どちらにも対応できることがポイントとなるでしょう。